世界で唯一のトリュフ犬もロマーニャ地方の犬。もちろんロマーニャ地方ではトリュフが採れる。
コッリ・ボロニェージの名物、今日はトリュフです。この地区のトリュフの産地は近隣と合併してヴァルサモッジャという、なんかサッカーは強そうな名前だけど、似ても似つかない名前になったサヴィーニョ。サヴィーニョの丘のトリュフ真っ白いトリュフ犬、可愛いですね~。ラゴット・ロマニョ―ロ、というエミリア・ロマーニャの犬種です。世界で唯一、トリュフ犬と認められている犬です。ラゴット・ロマニョ―ロの子犬サヴィーニョの...
View Articleラヴェンナの水没した大聖堂にはダンテの墓があり、鯉も泳いでいる。でも、ピアディーナを食べるのも忘れずに。
今日のお題は。サンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャに組み合わせる料理。?まずはロマーニャ地方を象徴する名物ストリートフード、ピアディーナpiadina。始めて食べた時のことを覚えていますか?フラットブレッドの文化は地中海料理そのもの。イタリアの代表はもちろんピッツァ。でも、そこに具をはさむという発想は、多くの日本人にとってはカルチャーショックだったのでは。私は確か、イタリアの空港のバールで初めて食べた...
View Articleエミリア地方の家庭ではスパゲッティなどの乾麺は食べない。代わりに週に最低2、3回は卵入り生パスタを打つ。使うのは必ず麺棒。家庭では鶏を飼っているので卵は必...
今日のお題は、サンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャに組み合わせるロマーニャ地方のパスタ、ガルガネッリです。ちなみに、(CIR3月号)の記事によると、サンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャdocの産地には、丘陵地と平野があります。バッサ地方の平野がアペニン山脈の最初の丘陵地帯へとつながるこの地方は、エミリア街道という道によって北西から南東に貫かれています。バッサ・パルメンセ地方はパルマとピアチェンツァの間に...
View Articleロマーニャ人はかなりグルメ、ナポリ人よりめんどくさいかも。ロマニョ―ラ牛はキアニーナ、ピエモンテーゼに並ぶイタリアのブランド牛。
鶏の卵入りの生パスタ、豚のもも肉の生ハムと、ワイン、サンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャに組み合わせる料理は、当然ながらロマーニャ地方の名品を使った料理。鶏、豚の次は牛です。ロマーニャ地方はイタリアの国産ブランド牛の産地でもあります。その牛は、ロマニョーラromagnola。ロマニョーラのルーツはポドリカ牛。イタリアに定着した牛の中でも、もっともオリジナルの性質を保っている牛、つまり過酷な環境でも順応...
View Articleレッグホーンて鶏の名前は聞いたことあったけど、まさかこれがリヴォルノの英語化だったとは・・・。
さーて今日のお題、牛の次は鶏です。(CIR3月号)の記事はP.42。記事のタイトルは、正確には鶏galliと若鶏gallettiです。鶏はgalli。その縮小辞がgalletti。さらに言うなら、雄鶏はgalloなのでgallettiは雄の若鶏。イタリアの公式的には、若鶏は最低90日齢、約4週間の鶏肉。鶏肉は、5千年もの間、食料としてよりシンボルとしての役割を担ってきました。インドの平野で闘鶏用とし...
View Article鶏料理はその地方の伝統料理に進化すると、その地域の環境に対する農家の考え方や工夫が反映される。
ホワイト・レッグホーンは、実はビアンカ・リヴォルネーゼのことでした、という衝撃の事実。下の動画は、鶏舎の朝。ビアンカ・リヴォルネーゼどころか、がちょうもアヒルも鴨も、七面鳥もホロホロ鳥もいますねー。田舎の家禽たちであふれる鶏舎、好きだなあ。今まで羊飼いの姿はたっぷり見てきたけど、鶏飼いものどかだなあ。手先が器用系の鶏舎。鶏舎の自動ドアを自慢する動画。₀平飼いリヴォルネーゼとオリーブの鍋ロースト。この...
View Article北イタリアの鶏料理と言えば、“鶏肉のマレンゴ風”。ただしこの料理の主役はナポレオン。当時のヨーロッパは、サッカーならリアルユーロ選手権状態。そこでオースト...
イタリアンの鶏料理、と言うと多分、一番有名なのは“鶏肉のマレンゴ風pollo alla...
View Article鶏肉のマレンゴ風はナポレオンの料理人、デュナンが何もない戦場で作りだした1品。縁起を担ぐナポレオンはリチェッタを変えると怒り、アレンジを許さなかった。
関わるものすべてを伝説にする男、ナポレオン。映画『ナポレオン』トレーラー、監督リドリー・スコット。日常的な食材、と言われている鶏でさえ、彼は高貴な料理に変えてしまった。そもそも鶏は、屋外で飼育されて適度に運動している平飼いのものが一番美味しく、さらに証明書付きの自然な餌を与えたビオなものならなおよい、とされています。とうもろこしだけで育てるとデリケートな味の肉になるらしい。そもそも野生の鶏は法律がな...
View Article鶏の話のおまけ、観賞用ガッリ―ナ・パドヴァ―ナ。信じられないけど食べた人がいるようで、肉は上品でマイルドな味。
リヴォルネーゼからスタートした鶏肉の話、ガッリ―ナ・パドヴァ―ナはパドヴァの珍しい鶏。ベネチア共和国の時代にパドヴァに持ち込まれたが詳細は不明。下は、ほんとにこんな人いそうな動画。鶏肉にこだわるイタリア人リアル・ガッロ・ディ・パドヴァ―ナ。ガッリ―ナ・パドヴァ―ナは14世紀にジャコモ・ドンディ・デッロロロ―ジョ侯爵が庭で飼うためにポーランドから購入した鶏の子孫と言われています。一時消滅の危機を迎えた...
View Articleマルケージの傑作、ラビオロ・アぺルトには、パスタをお腹を満たすためだけの貧しい料理から解放したいという強い思いが込められたまったく新しい詰め物パスタ。
(CIR3月号)に、載せなかった『サーレ・エ・ペペ』誌の記事があります。それは、グアルティエロ・マルケージの記事です。実は2月号で彼の料理を取り上げたばかりだったので、繰り返しになると判断しました。...
View Article伝統的な詰め物入りパスタを一新したマルケージのラビオロ・アペルトのリチェッタ
『サーレ・エ・ぺぺ』はイタリアの人気料理月刊誌。読者層は若者で、軽快でモダンな料理を、若々しい感性で伝えています。カジュアルですが、記事の内容はなかなか専門的。2022年3月号の記事、《パスタ・リッシャかリガータか》は、伝統的なパスタと、現代のパスタの状況や最先端を知ることができるとても興味深いものでした。3月号の特集記事《グアルティエロ・マルケージ》は、歴史的なイタリア料理界の巨匠が生み出した伝説...
View Articleハンガリーの羊飼いのシチュー、グーラッシュの、マルケージの新解釈は・・・。
マルケージが創り出したイタリア料理の革命的料理を紹介する『サーレ・エ・ペペ』誌の記事から。今日は“マグロのグーラッシュ”です。この料理はハンガリーのグーラッシュを見ていて思いついたそうです。マルケージのマグロのグーラッシュ。ハンガリーのグーラッシュ。この羊飼いの料理に、マルケージは牛肉ではなくマグロを使いました。調理方法は一種のブラザートです。さらに、葉玉ねぎなど各素材を別々に調理して、甲殻類と赤ワ...
View Article“ミラノ・ア・クービ”は、“ゾウの耳”に対するマルケージのかなり明確な意見表明。
現代イタリア料理の革命児、グアルティエロ・マルケージの料理を、“ラビオロ・アベルト”、“マグロのグーラッシュ”と見てきましたが、今日は肉料理、“ミラノ・ア・クービ”です。ミラノを象徴する伝統料理を再解釈してオリジナルな感性を加えて超現代風にした1品です。元になった料理はコストレッタ・ミラネーゼ。マルケージ版。彼が尊重したミラノの伝統は、肉の厚さは骨と同じ、という点。この料理の主役は骨付きの部分。ミラ...
View Articleイギリスのプディングからアメリカの典型的なケーキになったキャロットケーキ。今や世界中に広まった国際的で歴史のあるケーキ。
今日のお題は“キャロット・ケーキ”です。『クチーナ・イタリアーナ2022年3月号』の記事から。そもそも、キャロットケーキは、当然ながらにんじんが主役。そして舞台は北ヨーロッパ。主にイギリスで中世以降に流行った料理だそうです。当時は、にんじんは砂糖に変わる甘さを出せる食材でした。昔はキャロット・プディングと呼んで食後に食べていました。なんとなく昭和の香りがする懐かしいケーキですが、そのルーツはプディン...
View Article洋梨とチーズは庶民と貴族の象徴的な食材の組み合わせ。中世では洋梨は高貴で贅沢な食べ物でした。チーズは古代から羊飼いの食べ物。
今日のお題は、チーズと洋梨の組み合わせ。グルメならみんな知ってる相性抜群のこの2つの食材の組み合わせ。イタリア料理でもよく見かける組み合わせです。パスタにも使われます。“洋梨、チーズ、蜂蜜、くるみのオーブン焼き”古代から知られている組み合わせですが、これが庶民と貴族の象徴的食材の組み合わせだったとは、知りませんでした。庶民の食材はチーズ。昔から、羊飼いや農民が作ってきた食べ物です。そして貴族の食材は...
View Articleコモ湖畔のゴージャスホテルの分子料理、トマトのソルベットとブッラータの冷たいズッパ
火を使う料理は例え翻訳でもきつい昨今の猛暑。今日の料理は、冷たそうな1品。かなり昔の旧総合解説7月号で訳したリチェッタ、“トマトのソルベットとブッラータの冷たいズッパ”ホテル・ヴィッラ・セルベッロ―二のラ・テッラッツァのエットーレ・ボッキアシェフのリチェッタです。このホテル、どうやらコモ湖畔の、貴族御用達の5つ星の高級ホテルのよう。こんな湖畔のゴージャスホテルでこのズッパをいただいたら、涼しくなりそ...
View Articleイタリア料理史上に燦然と輝く名作、アン二バーレ・カラッチのあの絵の料理は、豆のズッパじゃなくて豆のトルタのボローニャ風だとまで特定されていた。
今日のお題は下の動画で解説しているイタリア料理界の超有名な絵、一度見たら忘れられないこの絵は、アンニバーレ・カラッチというイタリアの芸術界でも有名な16世紀の画家が描いた油絵。普通は、下の動画みたいに絵画の技巧などに目が行くのですが、イタリア料理界隈の人にとっては、この人物が何を食べているのかが最大の関心事。そうそう、この絵のタイトル“il mangiatore fi...
View Article(CIR)2022年4月号発売しました。
(CIR)2022年4月号発売しました。定期購読分の発送は月曜日の予定です。さて、4月号は、毎年恒例、復活祭の号です。復活祭は、2022年は3月29日、2023年は4月9日、2024年は3月31日と、毎年移動します。復活祭は、復活、つまり再生と春のシンボル。月刊料理誌だと、毎年4月号あたりになります。復活際の主役にの食材は、子羊と卵。これがイタリアの春と復活のシンボルです。4月号の料理のテーマは、復...
View Articleソラマメはさやも使う、サステナブルな食材。ポイントはソラマメを生で食べる習慣。
(CIR4月号)のリチェッタの最初の1品、“ソラマメとペコリーノのスプーマ入りソラマメ”、この料理のポイントは、さやbaccelliです。さや付きソラマメのパデッラータソラマメのさやのフリットyoutube上にはさやは捨てるな、という動画が溢れていますが、今回のリチェッタは、柔らかい新鮮なソラマメを生で食べる習慣があるイタリアならでの料理。さやから出したソラマメは、カプリーノ、ペコリーノ、油少々、レ...
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