冷たいコーヒーも、今はフレッド・エスプレッソ、フレッド・カプチーノの時代になっていた。
“グイド・トンマージ・クチーナ・レジョナーレ”シリーズの“シチリア”によると、グラニータはシチリアの、中でも、メッシーナ、カターニア、シラクーザ各県の典型的な夏の朝食でtioche con il...
View Articleシチリアの冷たいコーヒーのアレンジ、シェケラート・ベイリーズ、ティラミスの食後酒、コーヒーのグラニータ・コン・パンナ。
カフェ・フレッド、カフェ・シェケラート、そしてコーヒーのグラニータと、シチリアには、冷たいコーヒーのバリエーションがたくさんあります。シェケラートのバリエーションの一つは、コーヒーリキュールを加えたカクテル。イリーのシェケラート・ベイリーズshakerato...
View Articleシチリアならではのグラニータ。ブラッドオレンジのグラニータ、アーモンドのグラニータ。
イタリア料理のイギリスの師匠の本、『クチーナ・レジョナーレ・ソフィー・ブレイムブリッジ』には、グラニータについて、こんなことが書いてありました。グラニータはイタリア中に広まっているが、中心地は南イタリアとシチリアだ。有名なフレーバーは、コーヒーとレモンの2つ。中でも、南イタリアで年初の季節に広まっているのが、ブラッドオレンジのグラニータだ。シチリアのオレンジは、アラブ人によって、紀元前1000年頃伝...
View Articleシチリアのアルティジャナーレのジェラートはナポリのピッツァのようなもの。唯一無二の食べ物。
「総合解説」2018年11/12月号発売しました。お得なPDF版もあります。今月の「総合解説」はクリスマスを含む年末号。一年で一番豪華な料理を作る季節です。興味深い料理が色々ありましたが、今、リアルの季節は真夏なので、シチリアの冷たいデザートの話、続けます。今日のお題はジェラート。シチリアのアルティジャナーレのジェラートメーカー、シージェル。シチリアのジェラートはナポリのピッツァのような唯一無二のも...
View Articleサルメリーノの卵のパスタは、画期的な料理だった。マスの卵のスパゲッティ。
「総合解説」2018年11/12月号発売しました。最初の記事は、『クチーナ・イタリアーナ』11・12月号のリチェッタです。クリスマスと新年の2大イベントがある12月は豪華な食材の料理が増える時期。そのせいか、今月は、始めてイクラのパスタが登場しました。ちなみにこらのページでクリスマスの食材として挙げているのは、イクラの他に、アンコウの肝にコウイカの卵。長年訳してますが、これだけたっぷりイクラを使った...
View Articleボッタルガのスパゲッティ、キャビアのスパゲッティのベースはスパゲッティ・カーチョ・エ・ペペ
今月の「総合解説」2018年11/12月号から、まずイクラのパスタを紹介しましたが、次は、イタリアのもっと一般期な魚卵のパスタです。料理はスパゲットーニ・カーチョ・エ・ペへ・エ・ボッタルガ。リチェッタはP.5にあります。カーチョ・エ・ペペはこれまでにも度々取り上げてきたので(こちらやこちら)、もうネタはないかな、と思っていたのですが、今回は、ボッタルガ入りと、12月号にふさわしく、ちょっと豪華な食材...
View Articleローマのロマネスコとエイヒレのスープは金曜日の料理。シチリアの紫カリフラワーとロマネスコでミネストローネがアートに。
今日のお題はミネストローネ。普通なら、旬の野菜、香味野菜、いんげん豆などを一緒に煮るので、出来上がりはごった煮感あふれるこんな感じ↓でも、今月は12月号。家庭料理感一杯のこの料理を、豪華なクリスマスのご馳走に変身させるには、どうすればいいのか。今月の「総合解説」P.5のリチェッタ、“野菜のミネストローネ”には、この問題を解決するヒントが詰まっています。その1は、ロマネスココ。ミネストローネのブロッコ...
View Article新世界から伝わったとうもろこしの粉から作るポレンタを、古代ローマ人が日常的に食べていたって、どうして?揚げポレンタのキノコのクロスティーニ。
今月の「総合解説」から、きょうの料理は“ポレンタ・ソッフィアータ”。今日のお題はポレンタです。北イタリアの山の料理、ポレンタは、小麦粉が育たない地方では、パン、パスタ、米に次ぐ、第4のコントルノ。銅鍋でかき混ぜながら40分煮た昔ながらの伝統的なポレンタ今どきのポレンタは、インスタント・ポレンタの粉で5~10分で出来上がり。ポレンタを自動でかき混ぜる電動ニーダーもある。ポレンタは揚げたりグリルしたりロ...
View Articleポレンタ・ソッフィアータなんてイタリア語でいうからわからなかったけど、トルティーヤ・チップスのことだった。
ポレンタの話、続けます。今月の「総合解説」の料理(P.3)ポレンタ・ソッフィアータpolenta...
View Article揚げ物天国のナポリのポレンタはスカリオッツィ。ナポリの本格派、ティンパニ&テンプラのリチェッタ。
ポレンタは東北イタリアの質素な食べ物というイメージがあるけど、南イタリアにもあります。もちろん、残り物をおいしくて安いストリートフードに替えるのが得意のナポリ料理にもあります。さらにナポリと言えば、揚げ物屋friggitoriaの伝統で知られる街。↓フリットが美味しいことで知られるポレンタが残ったら、ナポリのフリッジトリアは揚げずにはいられない。数日たって水分が抜けたポレンタで作ります。Friggi...
View Articleトレンティーノ地方の風景の中で食べるストーロの粉のポレンタは、南のポレンタとは全く別物。
ポレンタは北イタリアの食べ物ですが、南イタリアのストリートフードが面白すぎて、また脱線してしまいました。北イタリアではいったいどんな風にポレンタを食べているんでょうか。美味しいとうもろこしの粉で知られるトレンティーノのストーロのアグリトゥーリズモ。↓南伊と比べると別世界感が。トレンティーノ地方の庶民が食べているもの↓昼間は外も出歩けないような灼熱の世界と比べると、天国だー。最後に登場した料理はマスの...
View Articleフレスコバルディ公爵は年間1100万本のワインを製造するワイナリーの社長に5歳でなった。愛犬の名はブルネッロ。
今日の「総合解説」のお題は、今月から始まった『クチーナ・イタリアーナ』の新連載、グランディ・ファミリアです。イタリアの食品業界の華麗なる一族を紹介するというこの記事、1回目は、ワイン業界から。イタリアのワイン業界をリードする、えげつないまでに華麗なある名門一族。初回に選ばれたのは、フレスコバルディです。フィレンツェの35代目の公爵で、自宅はフィレンツェのドームで知られる天才建築家ブルネレスキが設計し...
View Articleトスカーナの夏の料理、パンツァネッラ
フィレンツェのフレスコバルティの次は、ルフィーノのトスカーナの話。ナポリやシチリアなど南イタリアの移民はアメリカ大陸を目指して大量に移民しました。ニューヨークのリトルイタリーやマフィアの映画やドラマで、その後の拡大の様子はすっかりおなじみです。一方、トスカーナや、エミリア・ロマーニャなど中部~北部のイタリア人はイギリスを目指しました。スパゲッティやピッツァが世界中に広まってイタリアの食文化の象徴にな...
View Article最先端の未来の車を生み出す一方で、ストリートフードも愛されるエミリア・ロマーニャ
今月の地方料理、1つめはエミリア・ロマーニャです。スローフードの地方料理書の最終形態、『イタリア・イン・クチーナ』によると、少し前まではエミリア地方は車とアルティジャナーレの重要な企業が誕生した地方で、ロマーニャ地方は農業と海辺の観光の地、と言われていた。しかし現在、ロマーニャ地方は生物多様性に取り組むなど、農業食品の分野で大きな変化を迎えている。エミリア・ロマーニャ自動車大学ジベッロのクラテッロ、...
View Articleパスタ・フレスカ入門、ニョッキからオレッキエッテ、トロフィエへ。
今日のお題は、今月の「総合解説」から、エミリア・ロマーニャ地方の食文化の話(P.14)。イタリア各州の伝統料理が1冊にまとまった地方料理のお勧め本、『イタリア・イン・クチーナ』には、エミリア・ロマーニャの食卓の女王はパスタ・フレスカ、とあります。もはや伝説のタリアテッレだけでなく、特に有名なのは、ラビオリやトルテッリ、トルテッリーニ、アノリーニ、カッペッレッティなど、詰め物入りパスタです。詰め物のベ...
View Articleラグーのためのパスタ、タリアテッレは、麺棒で薄く伸ばすことを追求した軟質小麦粉ならではのパスタ。グルテン、でんぷん、レクチンが生み出した軟質小麦粉と卵のパスタ。
スローフードのスクオラ・ディ・クチーナ”シリーズの『パスタ・フレスケ・エ・ニョッキ』から、パスタ・フレスカ入門編です。オレッキエッテはプーリアのチーメ・ディ・ラパのソースのためのパスタ、トロフィエはリグーリアのペースト・ジェノベーゼのためと、各パスタには最適の地元の産物を使ったソースがあります。それでは、エミリア・ロマーニャのパスタとソースは何でしょう。エミリア・ロマーニャは、農産物が豊富で、交通の...
View Articleタリアテッレ、ラザーニャ、トルテッリーニ。ボローニャ料理の傑作にしてイタリアの国民的料理。
パスタの話が、想像以上に理系の話だったので、実は、きのうの翻訳は、かなり疲れました。エミリア・ロマーニャを代表する料理はパスタ・フレスカのタリアテッレだとずっと言っていますが、正確にはタリアテッレとラザーニャ、でも、さらにまだまだあります。ラザーニャはエミリア地方の家庭の味の定番です。エミリア地方のラザーニャは、コクがあって香りが強く、イタリアでこの味のラザーニャを作ることができる街はボローニャだけ...
View Articleボローニャのお勧め店。
ボローニャはヨーロッパで最古の大学があり、「学問の都」と呼ばれる。ボローニャの学生たちは昔から大学だけでなく、オステリアにも足繁く通ってきた。私は、ボロニェーゼの本場ということ以外何も知らずにこの古い大きな街に足を踏み入れて、結局、どこで何を食べたらいのかまったくわからず、街をさまよい歩いて学問の都の雰囲気だけ感じてすごすご退散しました。一生に一度の機会に、もったいないことしました。そこで、今日はち...
View Articleフェラーラの農民の麦わら帽子の形をしたパスタ、カボチャのカッペッラッチ。
今月の「総合解説」で紹介したエミリア・ロマーニャ料理は、ピアディーナ、カッペッラッチ、ブラョーレ・ディ・マイアーレの3品でした。カッペッラッチは、フェラーラの名物料理です。そう言えば、フェラーラもエミリア・ロマーニャ地方の街でした。フェッラーラの食カッペラッチ(リチェッタは「総合解説」11/12月号P.14)はカボチャの詰め物入りパスタ。こちらのページによると、エステ家の宮廷で生まれました。よく比べ...
View Articleエミリア・ロマーニャの豚肉料理は、ゲルマンとローマの境目の名残。リチェッタはナポリのブラチョーラ・ディ・コテカ。
今日はエミリア・ロマーニャのセコンド・ピアット。タリアテッレやラザーニャがエミリア・ロマーニャ料理の女王だとしたら、王様は豚肉です。「総合解説」で紹介したのも豚肉料理(P.15)でした。イタリアの地方料理の本、『イタリア・イン・クチーナ』には、ボローニャ大学で中世史を研究する食品学者、マッシモ・モンタナーリ教授によると、ボローニャに豚肉文化を伝えたのは、ゲルマン民族の大移動で知られる、ゲルマン系のラ...
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