山深くて険しいカラブリアのきのことチロー。
カラブリアのワインの話をしていますが、カラブリア料理って、ピンときませんよね。有名なのはランドゥーヤとベルガモットあたり。ディオールのお気に入り、カラブリアのベルガモット。カラブリアは世界最大のベルガモットの産地。沿岸部の特定の地域でのみ栽培されていて、その皮に含まれる精油が貴重。カラブリア?rel=0のワイン、チローには、どんなカラブリア料理が合うのでしょうか。今月の(CIR)の記事では、まず、“...
View Articleバラ色のドルチェ、アルケルメスのラビオリ、乳白色のペルージャのピノッカータ。
今日は、今月のリチェッタの中から、一番インパクトがあったドルチェの話。それは、アルケルメスのラビオリです。トスカーナのカーニバルのドルチェです。ラビオリと呼んでも生地はビスケット生地。リチェッタは(CIR9月号P.17)。仕上げにかけるアルケルメスが、インパクトの原因。上の動画ではシロップにしていますが、(CIR)のリチェッタではそのままかけるので、とても美しいバラ色になります。下の動画はアルケルメ...
View Articleアマレットでざらざらのピエモンテのブディーノ、ボネ。フランス系のドルチェやパンならトリノ。
(CIR9月号)のリチェッタから、きのうは見た目のインパクトが大きかったドルチェの話をしましたが、今日はグルメガイドに登場した街、ブラの記事から、Bonetです。リチェッタと写真は(CIR9月号P.38)ですが、『Sale &...
View Articleイカ墨のスパゲッティを食べた後のお歯黒の写真は、誰もが1枚は持ってる。
先月の(CIR)から、見た目のインパクトが強かったドルチェの話をしましたが、今日はパスタの話です。今月のパスタは、イタリアの辛い食材を使った“パスタ・ビッカンテ”の特集(P.24)でした。その1品めは、“タコとサルシッチャ・ビッカンテのラグーのイカ墨のパゲッティSpahetti al nero di seppia con ragù di polpo e...
View Articleチェルビアのサーレ・ドルチェはポー河とアドリア海に接する自然保護区で造られるオリゴミネラルが豊富で苦みがない甘い塩。
今日は『サーレ・エ・ペペ』9月号から、(CIR)に訳しきれなかった話。塩です。イタリアのブランド塩について。まずはチェルビアの塩sale di...
View Articleショートパスタのプッタネスカのポイントは最後に散らすハーブの緑。
今月の(CIR)のパスタ、“パスタ・ビッカンテ”の料理は面白い料理ばかりでしたが、特に印象に残っている料理の一つが、“フジッリのパスティッチョ・アッラ・プッタネスカ”でした。プッタネスカのパスタは、ナポリ料理やラツィオ料理の定番。というか、基本の1品。さすがにプッタネスカ(娼婦)という名前は、イタリア人でも引く、普通じゃない名前ですが、大人気でバリエーションが豊富なことでも知られる料理です。普通はス...
View Article(CIR)クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ10月号発売しました。
(CIR)クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ10月号発売しました。今月のグルメガイドの街は、カゼルタ。天才ピッツァイオーロが次々店生まれる街、カゼルタで、現在注目されているのは彼、フランチェスコ・マルトゥッチ。=====================================(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本...
View Article存在しない州とからかわれるモリーゼ。
今日から(CIR2021年10月号)のリチェッタです。まず、10月号のリチェッタのテーマは、“各地の定番伝統料理をモダンにアレンジ”。バカンスで田舎の夏の別荘に帰って夏を満喫していた人々は、多分、田舎ははいいなあ、とのんびりしていたはず。で、そろそろ反動も来る頃で、若者の元気さに押されて、時代についていけないなあ、なんて、ちょっとたそがれだしているかも。そもそもイタリア料理は地元料理への愛情が強烈に...
View Articleシェフvsおばあちゃん。
(CIR10月号)のリチェッタは、地方料理を伝統vsモダンで対決させるという画期的な企画。この対決は、言い換えれば星付きシェフvsおばあちゃんの料理とも言えます。1品目は、モリーゼのあんず茸のクレーマです。きのこのクレーマは夏の終わりの定番料理。下の動画はミックスキノコのクレーマ。あんず茸も入っていますが、主役は生と乾燥のポルチーニ。基本のリチェッタは、キノコのトリフォラートにじゃがいもと戻し汁、野...
View Article伝統料理を現代風にしようとすると、シュッとしてるけど温もりが減っちゃう。
こてこての地方料理であるあんず茸のクレーマを、現代風な料理にするには、どうしたらよいでしょうか。ズッパは、素朴で質素な地方料理、“おばあちゃんの料理”の典型的なもの。伝統料理としてのきのこのクレーマ(リチェッタはCIR10月号P.2)は、きのこのトリフォラートにブロードを加えて煮込む、という料理。ズッパはとろみのついたブロードが特徴な料理。主役の食材がきのこなため、ズッパにとろみをつけるために使われ...
View Articleチケッティはベネチアのフィンガーフード。パンやポレンタのクロスティーニ仕立てをもっとモダンにするには。
“イワシのイン・サオール”を今風に盛り付けるなら、どうするのか。それが今日のお題です。そしてこのその答えが、(CIR/10月号P.6)のリチェッタです。この料理は、チケッティの料理というお題で、もう1品、“ポレンタとラディッキオ”も伝統的な盛り付けとモダンな盛り付けの2種類、提案しています。チケッティはベニス風フィンガーフード。クリーム状のものも、マリネしたイワシも、なんでもフィンガーフードにしちゃ...
View Articleイタリアのパスタ・コッタのチーズは、パスタ、トマトと並ぶイタリアが誇る食材。
アジアーゴの話から、続いてお題は、おろして使うチーズについて。おろしてつかうチーズというと?もちろん、500種類あると言われるイタリアチーズのトップ、パルミジャーノ・レッジャーノとグラナ・パダーノです。つまり、硬質チーズはイタリアの典型的なチーズなのです。硬質チーズを使いこなすには、その長所を知らなくては。おろして使う硬質チーズは、料理にコクと複雑な味わいを与え、パスタやリゾットを白く覆い、オーブン...
View Article牛乳から造るパルミジャーノと羊のミルクから作るペコリーノはどちらもミルクを長期間保存するためのチーズだけど、チーズにするミルクの量は全然違った。それは出来...
パルミジャーノとグラナ・パダーノは、よく似ているけど、どう違うのかが問題になるチーズ。とりあえず、パスタ・コッタという製法で造られる長期熟成が可能なチーズ、ということは分かりました。そもそも長期熟成させる、というのは、牛乳を1滴たりとも捨ててはいけないというベネディクト会の修道士の厳しい教えのために数か月から数年の熟成に耐えて長期間食べることができるチーズとして考え出されたもの。グラナ・パダーノの発...
View Articleリコッタ・ロマーナはリコッタの最上級品。ところで、羊(ペーコラ)のミルクって、見たことある?
今日のお題は、きのううっかり脱線しかけたリコッタについて。リコッタは羊飼いの国から生まれたイタリアが誇る乳製品。チーズを作った時に残ったホエイを再び熱して作る“リコッタ(二度煮る)”という製法がそのまま製品の名前になっている。チーズではなくミルクの二次加工品と分類されている製品。ミルクからはチーズとリコッタができるので、リコッタは明らかにチーズではない。加熱する時の温度は70~75℃以上、熱によって...
View Articleシチリア料理にはパルミジャーノよりリコッタ・サラータ。
イタリアのおろして使う硬質チーズの話をしてます。最初はパルミジャーノとグラナ・パダーノの話をしていたのですが、イタリアの硬質チーズに欠かせないのがペコリーノ。で、ペコリーノの話をするなら避けては通れないのがリコッタ。さらに、リコッタにはおろして使うタイプのリコッタがあります。その代表がリコッタ・サラータ。リコッタ・サラータは、リチェッタには度々登場するチーズでも、北イタリアではあまり見かけることがな...
View Articleトリュフの香りにはさからえない。トリュフ犬も人間も、一緒なのです。
今月の(CIR2021年10月号)のリチェッタは、“各地の定番料理をモダンにアレンジする”というテーマですが、はからずも、各地のド定番料理の盛り合わせになっています。ベネトのチケッティの次は、ウンブリアのど定番。ノルチャ風スパゲッティ(P.11)です。これはつまり言い換えれば、トリュフのスパゲッティです。さらに言うなら、トリュフさえ手に入れば超簡単なパスタ。きのうのノルマ風パスタと比べると、仕上げに...
View Articleピッツォッケリはロンバルディアのそば粉のパスタ。アルティジャナーレの製品は職人が細長い包丁でカットする。
(CIR10月号のリチェッタ)から、次はピッツォッケリです。ロンバルディアのバルテッリーナ地方のテーリオの料理です。そば粉とサボイキャベツのパスタ。加えているチーズはカゼーラ主体で硬質チーズも加える。テーリオのアルティジャナーレのそば粉のパスタ。イタリアではパスタ打ちはかつては女性の仕事のイメージ。ヴァルテッリ―ナのピッツォッケリの旅。ヴァルテッリ―ナの名物チーズ、カゼーラCasera。北の山のチー...
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